先日、夕方から夏タチウオを狙ってウキ釣りとワインドをしに行った際のことですが、ものすごく不快になる出来事がありましたので、今回はその話について紹介したいと思います。
状況
その日は少し早めに家を出ることができたので、夕マズメに合わせて夏タチウオを釣ってやろうと、近くの埠頭まで釣りに出かけました。
釣り場に着いてみると何名かの方が釣りをされてます。
日が暮れてから最も常夜灯が効いて釣果が上がりそうな一級ポイントは若者?数人が陣取って賑やかに釣りをしています。
そこから少しあけて別の釣り人がもう一名いましたので、同じくらいの間隔をあけて釣り座を構えることにしました。
仕掛けはワインドと、ウキ釣りの2本竿で行きます。
この日は潮が左から右に流れており、先の釣り人方は私の左手に陣取っておられます。
すぐ左が1人で釣りされてる方、そしてさらに左の方に先の若者達です。
しばらく浮きを流しつつ、ワインドでシャクってみますが、どちらにも何もアタリはありません。
まあ日が沈んでからが本番だろうと思いつつ、買ってきたオニギリや唐揚げを食べながらのんびりやることにします。
そして日が暮れて辺りが暗くなりましたが、やはりワインドにも浮きにもなんの反応もありません。
今年の夏タチウオは厳しいと聞いてますが、実際かなり厳しそうです。
そしてさらに時間が流れ、辺りは完全に暗くなりました。
そこで今回の不快なことが起こりました。
デカイ浮き?
あまりに釣れないのでお隣さんの様子はどうだろうかとチラチラと左側の様子を伺いながら釣りをしてると、どうやら若者衆の1人に何か魚がかかったようで、竿が曲がっているのが見えました。
どうやら釣れたのはそのシルエットからすると25〜30cmくらいのセイゴのようです。
やはり常夜灯下は魚影が濃いのでしょうか。
セイゴでも釣れればボウズよりはよっぽどいいよな、なんて思いながら自分の釣りに集中します。
とはいうもののやはりお隣さんの動向は気になるもの。
チラチラと若者衆の様子を見てると、1人が椅子に座って足元で何か細工をしているのが見えました。
足元には随分明るく緑色に光る大きな物体があり、それに何かの細工をしているようです。
あれはなんだ?どんな仕掛けなんだ?
とばかりに興味津々です。
しかしそちらばかり気にしてても仕方ないので自分の釣りに集中することにします。
大事なマズメ時ですので、いつ時合が訪れるとも限りません。
そこからしばらくウキの様子を伺いながらワインドを続けます。
そして10分か15分ほど経った頃でしょうか、視界の左端に何やら緑色に光るものが入ってきました。
ん?なんだ?
お隣さんのウキが流れてきたか?
と思って見てみると、通常のウキのサイズではないかなり大きな発光体がプカプカと漂いながらこちらに向かって流れてきます。
お?なんだあれ?
さっきの若者が作ってた仕掛けか?
いやそうだとしても、いくらなんでも仕掛けを流しすぎだろうよ。
そろそろ回収してくれよ。
と思いながら見てる間にその発光体はどんどん近づいてきます。
左隣の人の前を通り過ぎ、とうとう私の左斜め前辺りまでやってきました。
そこまできてようやく発光体の正体がわかりました。
発光体は500mlのペットボトルで、その中に大きめのケミホタルが1つ入れてあるようです。
いやいや、そんなでかいウキで、どんな大物釣るつもりやねん?
てか、ここまであそこから50m以上はあるぞ?
どんだけ放置やねん。
回収せえへんのんか?マナーも何もあったもんじゃないな。
と思ってる間にもどんどん発光体は右へと流れて行きます。
このままいけばこちらが流しているウキ仕掛けに干渉するかもしれません。
若者衆の方を見てみるも、彼らはこちらをいっこうに気にする様子がありません。
こちらのウキ仕掛けと発光体はかなり近づいてしまってます。
さすがにこれはいかんと思い、一旦ウキ仕掛けを回収することにしました。
しかし時すでに遅し、ウキ仕掛けが発光体仕掛けに引っかかってしまったようで、巻いてくると発光体も一緒について来ます。
あーあ、言わんこっちゃない、めんどくさいことになったで、これ。
と思いながら仕掛けを上げようとすると、予想以上の重さがあります。
えっ?なにこれ?なんでこんなに重いん?何が付いてるんや?
仕掛けをゆっくり持ち上げてみると、なんと発光体仕掛けには魚がかかっているようです。
仕掛けと魚を抜き上げ地面におろしてみると、発光体仕掛けには道糸が付いていません。
ケミホタルの入ったペットボトルにラインが結んであり、その先に25cmくらいのセイゴがかかってます。
が、よく見ると仕掛けに魚がかかっているのではなく、ラインが魚にくくりつけてありました。
下の写真は魚を外してリリースした後の写真ですが、状況的にはこんな感じでした。
ラインはエラのところを通して1本と、尾びれの付け根辺りに1本が結んでありました。
どうやらセイゴはこの状態で海に投げ込まれたようです。
若者が椅子に座って足元でゴソゴソやってたのはどうやらこれを作っていたものと思われます。
セイゴはかなり衰弱してましたが、まだ生きていたので、とりあえずラインを全て切ってリリースしておきました。
弱ってたのでその後回復したかどうかはわかりません。
意味がわからん
とりあえず魚はリリースし、またペットボトルとラインは私の方で持ち帰り処分することにしました。
が、そもそも彼らが何のためにこんなことをしたのか、まったく意味がわかりません。
単に魚がケミホタルの入ったペットボトル引っ張って行くところを見たかっただけ?
ラインで2箇所も拘束し、かつペットボトルのような浮力のあるものを付けられてはまともに魚が泳げるわけもなく、それを海へ放り込んでみたところで、ただ潮に流されていくだけなのはちょっと考えればわかるはずです。
そのくらいのことも想像できない程度の脳ミソしか持ち合わせてないんでしょうかね。
わざわざペットボトルにケミホタルまで入れて、何がどうなることを期待していたのか。
こんなつまらないことは今時の小学生でもやりませんよ。
こんな阿呆は一回、手足に各30kgのオモリ縛り付けられて、砂漠にでも放置されてみればいいんじゃないかと思います。
命を大切に?
釣りというものは魚の命だけでなく、それを釣るための多くのエサの命をも奪う、人間のエゴから発する残酷な趣味の1つです。
人間側は遊びのつもりでも魚やエサにとってはそれこそ命がかかっています。
などと、すでにあちこちで何度も繰り返され、聞き飽きたであろう言葉を今更書いても、届かない人には届かないし、響かない人には何も響かないんでしょうね。
持ち帰りを前提とした釣りを趣味とする以上、「命を大切に」なんておこがましくてとても言えたものではありませんが、それだけに本当に必要な命だけを感謝しつつ頂き、それ以外の無用な殺生はできるだけ避けたいと常々思っています。
またこれもよくある話ですが、堤防の上に放置されたフグやゴンズイ、エイなどを見ると悲しくなります。
何も殺さなくてもいいじゃないですか。
「もう俺のエサ食うんじゃねぇぞ(^^)」と言い聞かせつつ、そっとリリースしてやるくらいの広い心で釣りしませんか?
まとめ
ということで、この日は釣りはボウズに終わるし、くだらない遊びともつかない幼稚な行為に邪魔されて、とても不愉快な気分で帰路につきました。
趣味で釣りをする方には、是非とも当たり前レベルのモラルやマナーを守って、気持ちよく釣りをしてもらいたいものです。
コメント
同感です。残念な人たちのおかげで嫌な気分になりますね。
先日、明石方面の釣行では波止のあちらこちらに飲み食いのゴミ(空き缶、ペットボトル、ビニールゴミや仕掛け等)を放置して帰ってるマナーの悪さに驚きました。足場もよく人気のポイントなんですが、こんな状態が続けばそのうち釣り禁止になるのではと心配になります。
コメントありがとうございます。
心無い人達がいる一方で、心有る人達がゴミを拾ってくれたりしてますので、まだ釣り人のモラルも捨てたものではないとは思ってますが、釣りに関心のない方や漁業関係者から見ると、釣り人は皆モラルが無いように見られているんでしょうね。
ゴミ問題に関しては、釣り具メーカーや釣具屋が積極的に取り組んで行かなければならないと思ってます。
できるだけパッケージを簡易にするとか、釣具屋が客に商品を渡す際にパッケージから出して渡すとか、色々やりようはあると思います。
釣り人はもちろんのこと、業界がもっと頑張ってもらいたいですね。