【ようやく完成しました】ボートオーナーへの道【その6】

アイキャッチ船舶

ここのところ週末ごとにマリーナに通い詰めてやっていたマイボートのメンテナンスですが、ようやくそれらが終わり、納艇へと漕ぎつけました。
そこに至るまでに色々あったので、ちょっと溜まっている諸々の不満なども織り交ぜつつ書いてみたいと思います。

納得のいかないこと色々

マイボートのメンテナンスですが、その大半の時間を外観の改善に使いました。
中でも特に日焼けして劣化してしまったボディ外側を磨き倒すのに最も時間を使ったと思います。

ポリッシャーでガンガン磨きをかけて、最後にボートワックスでツヤを出して、とりあえずここまでは漕ぎつけました。

ボディ
下の方がザラザラになっているのは、浮かべたときに水に浸かる範囲で、表面が荒れてガサガサになっています。
ここはいずれ船底塗料を塗るのでこれ以上は触らずにそのままとしました。

次に船内も同様に磨き倒したかったのですが、ここは時間の都合によりざっと磨いただけで、ツヤ出しするところまでは行きませんでした。
船内については水に浮かべてからでもやろうと思えばできるので、後回しにして他のことに時間を割きました。

船内では、まずハンドル回りはヤマハ純正ではありませんが新しいものが付きました。
また操舵はワイヤー式から油圧式に変わったので、軽く回せるようになったものと思われます。
(以前を知らないので、効果のほどはよくわかりませんが)

ハンドル
ただ油圧式であるため、そのオイルをハンドルの基部ところから注入する必要があるらしく、そのオイルがそこら中にたれまくってシミになってしまってます。

私の船を担当してくれているマリーナの方が、どうもそういったことはあまり気にしないおおらかな性格らしく、彼が何か作業をすると、どこかしらが汚れたり、かえって見た目が悪くなることがあります。
とにかくなんというか作業の詰めが甘いんです。(ごめんね、はっきり言っちゃって)

例えば、デッキの補修をする際になにかしらの樹脂を使用したんだと思うんですが、その樹脂がポタポタと床に落ちてそのままカチコチに固まってしまっています。

樹脂
こんなのが何か所かあったのですが、これらを私が自分でチマチマとヤスリで削って除去しました。
これが結構固い樹脂でとても苦労しました。

樹脂除去後
わずかに樹脂が残ってますが、これが限界でした。
それでもかなり綺麗になったと思います。

他にも、その方がデッキのヒビ割れの補修をしたものがこれ。

ひび割れ補修
ヒビ割れに沿ってパテ盛りされているのですが、その後何日経ってもこれ以上手が入る様子がないので、どうもこれで補修は完成のようです。

こんなのがデッキのあちこちにあって、実にみっともないことになっています。
こんな仕上がりのままなら、ヒビ割れたままの方がまだいくらかマシ?とも言える見た目です。

なので、これも自分で半日ほどかけてチマチマとヤスリで削りました。

パテ除去
これでぱっと見はどこが補修されたのかわからない程度にはなりました。
これも結構しんどかったです。

あとデッキの各所にある物入れなどのハッチですが、これらは劣化して黄色く変色していたのを塗装してくれました。

ハッチ
これもぱっと見は綺麗になったように見えますが、実際よく見てみるとハケ塗りの跡があったり塗料にゴミが混ざったまま固まっていたりと、あまり綺麗な出来ではありません。

またいつまで経っても表面が少しネタつく感じがする塗料で、上を歩くと足形が黒く付いたり、靴底が離れる際にニチニチと音がします。
もっと時間が経てばカリカリに乾くのかもしれませんが、現状あまり気持ち良い仕上がりではありません。

でもこのハッチですが、新品を買うと1枚7000円くらいするので、全部で4枚あるのを買い替えるほどの余裕はありません。
当面はこれで我慢しようと思っていますが、いずれは買い替えるか、塗装しなおすかもしれません。

あ、ちなみに先程のハンドル回りのこぼれたオイルのシミも自分で綺麗に拭き取りましたが、他にも色々後追い作業を自分でやったものがたくさんあります。

マリーナの方、もうちょっと丁寧に仕事してくれるとありがたかったんですけどね~。

幌の固定も自分でやった

とまあ、ここまで文句ばかり書いちゃってますが、文句ついでにもう一つ。

この船には前のオーナーが取り付けようとして途中放棄したと思われる幌の骨組みが付いていました。
その骨組みは2本の支柱のみで立っている状態であり、そのままでは風にあおられたらいとも簡単に支柱が折れてしまいそうです。

なので、ここは何かしら追加の固定をしてもらうことになっていました。

そして実際に追加された固定は、下のような布ベルトでした。

ベルト固定
この固定方法ですが、正直なところ、これはちょっと受け入れがたい仕上がりです。

まず第一に見た目がカッコ悪いです。
余ったベルトがぐるぐる巻きにされているところとか、やっつけ仕事すぎです。
それに、おそらくこの白い布ベルトはすぐに汚れてきたなくなってくるに違いありません。
また真鍮製と思われる金具もすぐにサビてボロくなってしまいそうです。

そして、そもそもこの固定方法だと、幌が後方にあおられる分にはベルトには引っ張る力がかかるので耐えてくれそうですが、逆に後ろからの風によって前方にあおられた場合はこのベルトは何の役にも立ちません。

「きっとこれは正規の固定をするまでの仮固定なんだろう」と思って聞いてみたところ、残念ながらマリーナとしてはこれ以上のことはやるつもりはないので、あとは自分でやってね、とのことでした。

これも少々不満でしたが、あんまりしつこく食い下がってもアレかなと思ったので、ここはあきらめて自分でなんとかすることにしました。

実はこの船には、前のオーナーがおそらくこの追加固定に使おうと思って用意したものと思われる金具類が積んでありました。
ただ、その金具類だけでは部品が足りなかったので、足りない部品を自分で補って取り付けました。

そして完成したのがこちら。

追加固定
ほうら、これでバッチリ。
これで少々のことでは問題ないでしょう。
手でグラグラとゆすってみても、まったく動じない程度にはガッチリ固定できました。

こんな素人の私にでもできる程度のことくらい、プロならチャカチャカっとやってくれてもいいのになって、これもちょっと残念な気持ちになりました。

良かった点など

さて、文句ばかりではアレなので、よかった点も挙げておきましょう。

エンジン回りの配線類ですが、これはコルゲートチューブが被せてあって、見た目にもすっきりした仕上がりになっていました。

エンジン回り
掃除する前なので、床が汚いのは無視してください。

担当の方曰く、他のマリーナではこのチューブを被せるとこまではやらないところが多いそうです。
ケーブル類が紫外線で劣化してしまうのを防ぐには有効なのではないかと思います。

あと、航海灯類はLEDタイプのものを取り付けてくれました。

航海灯
まあ、夜間に航行することはほぼないと思いますが、自分で買うと高いらしいので、これはこれでありがたいです。

あと、プロペラが新品に変わってました。

プロペラ
古いプロペラは塗装が剥げ剥げだったので交換してほしいと思ってましたが、最初の打ち合わせの段階で「そこは交換しない。塗装剥げが気に入らないなら自分で色を塗るといいよ。」と言われていたものだったので、交換されていたのは予想外でした。

古いプロペラ
一度、この古い方のプロペラを手で回してみたことがあったのですが、その時に何かシャリシャリとこすれるような音がしていたので、おそらくそれが何か問題だと判断されたのかもしれません。

ともかく新品になったのはありがたいことです。

あ、新品といえば、魚探も新品が1台付きました。(すみません、写真撮ってませんでした)

本多電子のHE-8Sですが、新品で買うと13万円くらいするものなので、ポンと自分で買うには少々お高いですね。
まあ、これは船体価格に含まれているのかもしれないですが、そこは考えないでおきましょう。

他にやった作業など

さて、その他にもやった作業は色々あります。

キャビンの両サイドに張り付けてあった色褪せたステッカー(新艇の時からついていたもの)を剥がし、またそこに貼ってあった船検ステッカー類も一旦剥がして、場所を移動しました。

船検ステッカー
上の写真のキャビンに付いてるのが古い方の船検ステッカーで、船体後方についているのが新しい船検ステッカーです。

キャビンの両サイドには、いずれ何か違うデザインのステッカーを貼るか、あるいはロッドホルダーを装着するかもしれないと思ったので、この際に船検ステッカーを移動しておきました。

ステッカー移動
キャビンの古いステッカーを剥がして、これでキャビン回りがスッキリしました。

そもそも前のオーナーがこれまたいい加減なおおらかな性格だったのか、船検ステッカーが歪んで貼られていたのも気に入らなかったのです。
ステッカーの再発行費用が余計にかかりはしたものの、これはやっといてよかったです。

あとは、イケスの中に黒カビみたいなのがこびりついていたのも気持ち悪かったので、激落ちくんでこすって綺麗にしておきました。

ビフォー
汚いイケス
アフター
イケス掃除後
どうしても取れなかった汚れが少しは残ってますが、まあよしとしましょう。
これで安心して釣った魚を泳がせられます。

船底塗料を塗って完成!

他にも色々細々したことはやりましたが、もうあとは船底塗料を塗ったらほぼ作業は終了です。

というか、本当はもっと時間をかけてじっくりとやりたいことがまだまだあったんですが、正直なところ早く手元(契約している係留場所)まで船を持ってきたかったので、いったんそれらの作業は見送ることにしました。

というのも、この塗装をしに行った日もそうだったんですが、船に上がってみると、デッキが何かオイルのようなものでベタベタになっています。
どうやらこの数日前にタンクに残っていた古いガソリンを抜く作業をされたようで、その際にこぼれたガソリンが床一面にベットリ付いたまま放置されていたようです。
それが黄色く変色しており、あまりにもひどい状態でした。
放っておけばその色が床に移ってしまいそうな感じです。

この前来たときにデッキを綺麗に洗っておいたのに、これはないんじゃないの?と思いましたが、もはや文句を言う気力もなく自分で黙ってウエスでふき取りました。

マリーナの方はこんな安いボロ船、少々汚れようが傷つこうが、なんとも思ってないんだと思いますが、私にとってはひと財産はたいて買った大事な船なんです。
やはり、お高い高級クルーザーなんかはもっと丁寧に扱われているんでしょうか・・・?

ともかくこれ以上ここに置いておくのは不安になったので、できるだけ早めに引き取ることにし、予定より早めに最後の仕上げの船底塗装にとりかかることにしました。

その船底塗装も、本来ならマリーナの方にやってもらうことになっていましたが、これも自分で納得のいくように自らやることにしました。

マスキングテープを貼るところまでは手伝ってもらって、そこからは自分で塗り塗りしました。

船底塗装
で、これが半分塗り終わったところです。
ご覧のとおり、天気が良く日差しの強い日だったので、ここまでですでに汗だくです。(^^;;
船台が低いので体勢的にも結構しんどいのです。

あ、そうそう。

この写真を見て思い出しましたが、船首にポチっと少し色の違うグレーの部分があるのが見えると思います。
ここは前のオーナーがアンカーをぶつけたのか、表面が欠けて少しへこんでしまってました。
そこも補修をするようお願いをしていたのですが、その補修に使ったパテの色がなぜか白ではなくグレーのものを使ったようなのです。
ここはできるだけ近い色のパテを使うか、白いパテがないのなら、せめて上から塗装をするとかしてほしかったです。
仕方がないのでこれも自分で塗装しようと思ったのですが、早めに引き取ることにしたので、今回はやむなくこれも見送ることにしました。

そんな感じで、中途半端な仕上げになっているところが他にも山ほどあります。
まあ、この塗装やら他の気になる点については、これから少しずつ自分でやっていこうと思っています。(塗装はさすがに陸揚げしないと無理ですけどね)

さて、船底塗装に話を戻しますが、もう片側半分も塗って少し乾いたところでマスキングテープを外したら完成です。

完成
なかなかシュッとしてカッコよくなった気がしませんか?
そう思うのは私だけ?(笑)

とりあえずこれであとは納艇を待つだけになりました。

桟橋も作った

納艇は係留するボートパークまで持ってきてもらうことになりましたが、それまでに係留スペースに桟橋を作っておかなければなりません。

係留場所は緩いスロープになっているので、桟橋がないと船の乗り降りがとても大変だし雨が降ると滑って危険です。
なので、桟橋は必須アイテムです。

材料は、足場用の単管とクランプ、足場板を買ってきて自分で組み立てました。

桟橋
これだけでも結構な費用がかかりましたが、ともかくこれで受け入れ準備は完了です。

ついに納艇

そして、ついに待ちに待った納艇の日がやってきました。

桟橋で待っていると、マリーナの方の操船するマイボートがやってきました!

納艇
ゆっくりと係留スペースへと入ってくるマイボート。
いやー、なかなか感慨深いものがありますね。

ただ、この係留スペースにはまだ船を繋ぎ止めるためのロープなどが設置されていません。
これはマリーナの方で準備して頂いたロープや滑車(船を係留スペース内で前後するのに使う)などを設置までしてもらいました。

そしてついに係留完了!

係留
ようやくここまで来たか、って感じです。
長かった~!

この日は係留完了後に、自作の船底シートを設置して、時間があればプチクルーズするところまでやる予定でしたが、実はその船底シートの設置に失敗したため船に乗る時間が無くなってしまいました。

船底シートの製作自体は比較的簡単にできたのですが、水に浮かべる際に壊れてしまい、修理してリトライしたもののまた壊れてしまい、結局どうにもならなかったので、泣く泣くあきらめることにしました。
材料代だけでも1万円ほどかかったのに、残念極まりありません。
1万円がゴミになってしまいました。(泣)

なので船底シートは、市販のものを買うことにしました。

船底シートで有名な広谷商店さんの製品です。

船底シート本体と設置費用で14万円ほどしますが、ノーメンテで5~7年、うまくいけば10年はもつそうなので、仮に10年持つと考えれば月あたり1,000円強です。

自作シートの場合は、毎年ブルーシートを交換しなければならないので(ほっておくとフジツボの重みで沈んでしまうらしい)、その手間やまた失敗して壊れたときのことを考えると、市販品は以外にお安いのかも?と思うことにしました。

この船底シートについては、また別の記事で紹介するかもです。

まとめ

ということで、ここまで色々ありましたが、ようやくマイボートが無事に水に浮かびました。

まずは早いうちに一度出船したいと思っていますが、心配なのが着岸です。
私の係留スペースは両隣にボートがあって、風が吹くと風上側のボートが私のスペースに流れて入り込んできます。
そんな状態でうまくスペースに入ることができるのか心配で仕方がありませんが、それもこれも練習しないといつまで経っても上手にはなりませんからね。

まずは家族とマイボートでの初航海を楽しんでこようと思います。

一応謝辞

今回の記事では、なんだかんだと気になった点をたくさん書かせてもらいましたが、それと同じくらいマリーナの方々には良くして頂いた場面もありました。
その点につきましては大変感謝しております。

マリーナの方々は皆さんとても親切で良い方ばかりなのですが、願わくばもう少し丁寧な作業を心がけて、ボートを大切に扱って頂きたかったというのが本音です。(たとえ安いボロ船でもね)

それでも、このマリーナさんとはご縁があってボートを買わせて頂いたわけですから、これからも長くお付き合いをさせて頂きたいと思っていますので、今後ともなにとぞよろしくお願い致します。


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