シーバスやエギングに使うつもりでかなり以前に購入したダイワ 14カルディア2500ですが、前回の記事で紹介したヴァデル SLJ APと組み合わせてスーパーライトジギングに使用することを考えています。
しかしこのリールは少し古いモデルであるため、ダイワの最新ドラグシステムであるATD(オートマチックドラグシステム)が搭載されていません。
今回はこの14カルディア2500のドラグをUTD(アルティメットトーナメントドラグ)からATD(オートマチックドラグシステム)へと変更してみました。
ダイワのドラグシステム
ダイワは2010年からそれまでに比べ一段高い基準をクリアしたドラグを『UTD(アルティメットトーナメントドラグ)』として多くのリールに搭載してきました。
しかしここ最近発売されているリールには次世代のドラグシステムとしてより性能の高い『ATD(オートマチックドラグシステム)』が次々と採用されてきています。
このUTDとATDの違いについては、ダイワのHPにある動画を見て頂くのが一番理解しやすいと思います。
細かい話はここでは割愛しますが、ATDはUTDよりもドラグの滑り出しが良いけれども、滑り出してからはしっかり粘るという点で優れているようです。
14カルディア2500はUTD搭載
さて、ATDがUTDよりも優れたドラグシステムだということはわかりました。
そこで私が持っているダイワのリールを見てみると、
14 カルディア2500:UTD
15 レブロス2000:トーナメントドラグ
16 BG4000:ATD
18 フリームス LT4000D-CXH:ATD
18 レガリス LT4000D-C:ATD
となっており、最近のリールはATDとなっていますが、古い年式のものや廉価モデルはUTDかトーナメントドラグです。
15レブロス2000はちょい投げやメバルの磯竿ウキ釣りに使うつもりで買ったので、ドラグにそこまでの性能は求めていませんが、シーバスやSLJに使うつもりの14カルディア2500にはそれなりのドラグが欲しいところです。
なおダイワでは古いUTDモデルのリールをATDにチューンアップするサービスを有料で行っているようですが、ちょっと調べてみるとリールのATD化は部品だけ買えば自分でもできるようでしたので、今回は自分でやってみることにしました。
ちなみに、ダイワのATD化サービスはこちらです。↓
ATDワッシャーを買う
さて自分でATD化を行うには、まずその部品であるATDワッシャーを買わないといけません。
ATDワッシャーはAmazonや楽天で購入できますし、ヘッジホッグスタジオから購入することもできます。
尚、上記ヘッジホッグスタジオのページを見ると、現行でATDが搭載されているリールとそれに対応するATDワッシャーが一覧になっています。
つまりこのサイトでは、現行ATD搭載リールの予備部品として販売されているわけであり、過去のUTD搭載リールをATD化するためのものではないようです。
そのため、14カルディア2500はこのページには記載されていません。
ですが大抵の場合、ここに載っているいずれかのATDワッシャーがUTD搭載リールをATD化するのに使えるようです。
どのATDワッシャーを購入すればいいのかがわからない場合は、ヘッジホッグスタジオに聞けば教えてくれるようですので、早速メールで問い合わせてみました。
すると、14カルディア2500に適合するATDワッシャーは、15ルビアスのものを使えば良いとの回答を頂きました。
ということで、ヘッジホッグスタジオの表より、14カルディア2500に使用できるATDワッシャーは「■パーツ番号:144191 ATD 25 ドラグWセット(3枚入り)1,500円」を買えばよいということがわかりました。
そうと分かれば、さっそくポチッ!とな。
ちなみに、ダイワのATD化サービスに頼むと、部品工賃含めて2,500円なので、自分でやれば1,000円浮いてくるということになります。
ATD化してみる
そして届いたのがコチラ。
なんともペラペラな小さい袋が届きました。
開けてみると、密閉された銀色の袋と説明書が入っていました。
なんだかんだ書いてありますが、まあとりあえずやってみましょう。
まずはリールのドラグノブを外します。
ドラグノブには「UTD:ULTIMATE TOURNAMENT DRAG」と書いてあります。
直訳すると、「究極のトーナメントドラグ」みたいな感じでしょうか。
それは置いといて、ドラグノブを外すとこんな感じになっています。
次に、中に見える五角形の針金ドラグリングを外します。
これは指の爪で引っ掛ければ簡単に外れました。
このドラグリングを外すと、中にある金色の部品ドラグラチェットを出すことができるようになります。
ドラグラチェットを取り出してみました。
この裏にはドラグの本体がひっついて一緒に出てきました。
このグリスでギトギトのフェルト円盤がドラグワッシャーです。
とりあえず、ここに張り付いているワッシャー類を順に外していきます。
するとこんな感じになりました。
並びとしては、左から、
ドラグラチェット(金色の部品)
ドラグワッシャー(フェルト状のやつ)
ドラグリップワッシャー(金色のツメが4つある部品)
ドラグワッシャー(フェルト状のやつ)
ドラグディスクワッシャー(黄色い板状の部品)
ドラグワッシャー(フェルト状のやつ)
という順になっています。
今回は上記の赤い字で書いたワッシャーをATDワッシャーに交換します。
それ以外の部品、ドラグラチェット、ドラグリップワッシャー、ドラグディスクワッシャーは再利用します。
が、その前に元々付いているグリス類を洗浄して取り除かないといけません。
ドラグはこのグリスの粘性を利用してその滑りをコントロールしていますが、元々のUTDグリスがATDグリスに混じってしまうと、ATDグリスの本来の性能が出なくなってしまうからです。
ということで、スプール内部と上記の3つのドラグ部品を洗浄していきます。
まずはスプール内から。
スプール内に付着しているグリスを綿棒でざっくりと取り除きます。
そして、パーツクリーナーでグリス成分を洗浄します。
尚、パーツクリーナーの洗浄液はPEラインに付着しないようにした方が良いと思います。
滑りを良くするために施してあるPEラインのコーティングがはがれてしまうかもしれませんので。
他の3つの部品も同様にパーツクリーナーで洗浄します。
あ、ところで、上の画像に白い小さい輪っかが写っていますが、これはスプールの底にはまっていたドラグカラーという部品です。
3つ上の写真のスプール内にある白い部品がそれです。
これも念のため外して洗っておきました。
これで部品の脱脂はできましたが、ドラグラチェットはドラグワッシャーが接する面だけを洗浄しました。
↓こちらの面についているグリスは、ドラグノブに接するものなので、そのまま残しました。
4つのツメが付いたドラグリップワッシャーは、洗浄した後もなにやら表面がザラザラした感じでしたが、意味があってザラザラなのか?よくわかりませんが、これはそのままにしておきました。
さて、ここまできたらあとはATDワッシャーを入れていくのみです。
銀色の小袋を開けると、似たようなフェルトにグリスが付いた3枚のワッシャーが出てきました。
3枚で1,500円なので、これ1枚が500円・・・。うーん。
ともかく、順に戻していきます。
まずATDワッシャーを1枚スプールの底に置きます。
次にその上にドラグディスクワッシャーを置きます。
次にATDワッシャーの2枚目をその上に置きます。
次にドラグリップワッシャーのツメを下向きにして、4つのツメがスプールの底にある4つの穴に入るように置きます。
(注:以下の写真ではミスにより4つのツメを穴に入れずに作業してしまっています。)
次にATDワッシャーの3枚目をその上に置きます。
(注:写真では4つのツメが穴に入っていませんが、ちゃんと穴に入っておく必要があります。)
そして最後にドラグラチェットをその上に乗せます。
(注:写真では4つのツメが穴に入っていませんが、ちゃんと穴に入っておく必要があります。)
そしてドラグリングを戻します。
これですべての部品が装着されました。
(注:この写真はドラグリップワッシャーの4つのツメがスプール底の穴に入っていないまま組み付けてしまっています。本来ドラグラチェットはもう少し深い位置にあるべきです。)
スプールをリールに装着し、
(注:この写真はドラグリップワッシャーの4つのツメがスプール底の穴に入っていないまま組み付けてしまっています。本来ドラグラチェットはもう少し深い位置にあるべきです。)
ドラグノブを取り付ければ、交換作業終了です。
と、ここまで書いておきながらアレなんですが、以下のように少し順番を変えた方が組みやすいかもしれません。
- ドラグワッシャー類をスプール内に置く前に、スプールをリール本体に装着します。
- するとスプール内に中心となる軸ができます。
- その軸にワッシャー類の穴を通すように順に入れていきます。
入れる順番は上記写真の通り。
途中、ドラグリップワッシャーのツメはスプール底の穴に入れること。 - ドラグラチェットまで入れたら、ドラグリングを取り付けます。
- ドラグノブを取り付けて完成。
この方が実際には組み立てがやりやすかったです。
まとめ
ということで、今回は14カルディア2500のドラグのATD化をやってみました。
作業自体は思ったほど難しくはありませんでしたが、途中赤文字で注記したとおり、実際に組付けを間違えましたので、自分でやってみたいって方はあくまでも自己責任でお願いしますね。
不安な方はダイワのATD化サービスに頼んだ方が無難かもです。
部品代との差額は安心料だと思えば安いかもしれませんよ。(^^)
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